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統一地方選挙に想う
去る3月11日,M9.0という未曾有の大地震が東日本を襲いました。地震後まもなく,想定外の大津波が押し寄せ,海抜の低い平野部を根こそぎ壊滅させ,多くの尊い人命と財産を奪い,農林水産業の地盤を一瞬で無にしてしまいました。

 その上,この大津波により福島第1原発では冷却装置が損傷し,原子炉内の核燃料は溶融し,メルトダウンを引き起こしました。高濃度の放射能汚染が発生し,これまで言われてきた日本の原子力発電所の安全神話を真っ向から覆されました。今後,発電所を中心に半径30キロとも50キロともいわれる地域の人々が,これまで通りの生活にいつ戻れるのか,全く見通しのつかない状況となっております。

 私達,神戸市民の立場から申しますと,16年前の阪神淡路大震災で日本国中の都道府県や全市町村の人々から,また,全世界のお一人お一人から,忘れることのできない,そして,思い出すたびに涙が溢れるご支援を受け,今日の状況にまで,復旧・復興し,何とか自分たちで立ち上がり生活できるところまで漕ぎつけることができました。今回の大震災から東日本の人々が,元の生活に1日でも早く戻れるように,震災を経験した神戸だからこそできる支援を行っていかなくてはなりません。それこそが,私達,神戸市民の使命であり,感謝の気持ちだと考えております。

 しかし,一方で皆さんには,今日の国政の状況にも目を向けていただきたいのであります。現在の国政は百家争鳴,完全な機能停止状態で,トップのうろたえている姿だけを目にいたします。未曾有の大震災というこの国難に対して,いったい,誰が,再び日本を立ち直らせ,誇りある国としてくれるのでしょうか。政府は,「国民の皆さん,東北の人たちのために一緒に痛みに耐えてください。」と姑息にも国民の被災地域に寄せる同情心を後ろ盾に増税しようと画策しております。また,法人税の引き下げを取り下げ,国民には消費税の引き上げ等々,聞いていて本当にあきれるばかりです。しかし,よく考えてみてください。この人達を選挙で選んだのは私達自身であり,私達も大いに反省する必要があるのではないでしょうか。

また,去る4月10日には,被災地東北3県を除き,全国で統一地方選挙が執行されました。選挙戦は,東日本大震災を受け,ご承知のとおり,各政党各候補者ともの街宣活動を控え自粛ムードで行われました。

しかし,私はこの選挙戦の中で不思議な光景を目の当たりにしました。それは,多くの候補者が,電車,バスの駅や交通量の多い交差点等に立ち,朝なら「おはようございます」「いってらっしゃい」,夕刻なら「お帰りなさい」「ご苦労様でした」と挨拶を連呼する姿で,自身の政策や考え方には,ほとんど触れられていないのです。それにも関わらず,その姿をご覧になられた有権者の方からは,「今朝も立っておった」「今夜も頑張っておった」という声が聞こえていました。

 また,たまに聞こえてくる政策は,「議員定数の削減」「議員給与のカット」「公務員の人員削減」「公務員の給与のカット」ばかりです。それを聞いた方から,「北山さんも,このことを訴えた方が得やから言うたらどうだ。」とアドバイスを受けたこともあります。このような,聞こえのいい政策を唱えておれば,確かに有権者にはうけるでしょう。でも,本当に皆さんこれでいいのでしょうか。選挙は国民の大切な権利であり,義務でもあります。選挙を通じて,皆さんの声を政治に活かし,より良い社会を実現するため,真剣に取り組んでいかなくてはなりません。
この4月の神戸市会議員選挙における投票率はたった42.04%でしたが,皆さんは,この現状をどうお思いになりますか。
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by kitayamaj | 2011-05-26 10:56