1973年1月、神戸は全国に先駆けて「ファッション都市宣言」を行いました。衣・食・住・遊に関する産業すべてを「ファッション産業」ととらえ、これらの振興を図ることは、当時としては非常に先見性に満ちた試みだったと思います。ポートアイランドにある「ファッションタウン」や六甲アイランドの「ファッション美術館」はファッション都市の象徴であり、このような官民一体となった先駆的な方策を多く打ち出し、数々の取り組みが功を奏したことから、神戸は名実ともにファッションの街として認知度を上げていきました。あれから 40 年以上の月日が過ぎ、神戸やファッション業界を取り巻く状況は大きく変化しています。そのため、ファッション都市として果たすべき役割についても再考すべき時期にきているのではないでしょうか。 わが国における少子超高齢化社会の本格的な到来と東京の人口一極集中の問題は、小規模な町村だけの問題ではなく、指定都市も含めた全国の問題であり、いまや全国、津々浦々の街で、若者を呼び込む施策が進められています。神戸市でも「若者から選ばれるまち」を目指して、各種の施策を進めていますが、このような人口減少対策をしっかりと行ったうえで、人口が減少局面に入るという現実を受け入れることも必要です。むしろ、人口が減り、高齢化が進んでも安心感を与える施策を同時に進め、高齢者が活き活きと暮らせる土壌を作っていくことが重要です。 そのような観点からは、冒頭、申し上げたファッションという切り口で、高齢者の活力を掘り起こしてはいかがでしょうか。おばあちゃんの原宿と言われている巣鴨では、平成24年から「ガモコレ/巣鴨コレクション」が開催されています。東京ガールズコレクションのシニア版を目指し、日本全国の会場でシニアには元気を、地域には活性化を貢献する取り組みを広げています。地元神戸でも、震災10年を契機に平成17年から「兵庫モダンシニアファッションショー」が開催され、多くの参加者を毎年、集めています。 元気なお年寄りの皆さんは、社会とのつながりをしっかり持っていますが、その社会とのつながりの一助となるのがファッションであり、ファッションには年齢に関係なく、人を元気にする力があります。このようなシニアファッションの取り組みを全国に発信し、お年寄りが元気に活き活きと暮らせる街をつくることが、今後の高齢化社会に対応した街の姿であると私は確信しています。 「お洒落」は人に元気や活力を与えます。老いも若きも、男も女も「お洒落」にいそしみ、神戸の街を闊歩しましょう。
by kitayamaj
| 2016-07-23 11:40
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